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「原発と日本の未来」を読んで

前回Dendrodiumさんのブログから引用させて貰った、「原発と日本の未来」を読んでみました。
本屋では現在欠品となっているようですが、福井市の図書館3ヶ所にそれぞれ1冊ずつあったので、みどりの図書館から借りてきました。
この中で著者は原子力発電に対し中立的立場で淡々と幾つかのことを語っておられ少ないページ数の中にとてもわかりやすく書いてある。
その中でまず経済的優位性について、原発には巨額の資金が国によって支出されている。日本の政府・電力会社は原子力発電が火力発電・水力発電などに比べて経済性に優れていると主張しているが、この主張はいささか曲芸的である。もし原子力発電の経済性が優れているならば、政府が支援する根拠が無くなるからである。この主張は政府支援の正当性を自ら否定する物である。にもかかわらずこの主張が繰り返されるのは、経済性が劣っていることを認めれば、原子力発電事業推進そのものの正当性が揺らぐからである。(本文より引用)と述べておられる。
では何故その様なことがなされているのか。
それは、日本原子力政策は『国家安全保障のための原子力』の公理というものを不動の政治的前提としており、日本は核武装を差し控えるが、核武装のための技術的・産業的な潜在力を保持する方針をとり、それを日本の安全保障政策の主要な一環となされている。その中でも前回述べた『機微核技術』(軍事転用の観点から危険な技術)に高い価値を与えられており、それを保持するためにいつ完成するかも判らない日本原燃六ヶ所再処理工場を延々造り続け、国際価格の数倍に上ると言われるウラン濃縮を続けている。
また原子力発電発電事業には前述のように多額の政府支援が行われている。
1.立地支援      2010年度1,476億円
2.研究開発支援          1,790億円
3.安全規制コスト支援        566億円
4.損害賠償支援
  これは「原子力損害の賠償に関する法律」が1962年に施行され、事業者は施設の種類に応じた金額(商業発電
  用原子炉は1,200億円)の保険加入を義務づけられるが、それを越える損害が発生した場合には、政府が国会
  の議決により、損害賠償の援助を行うことが出来ると定められている。
  もし今回これが発動されると東京電力は賠償を免責され、巨額の国民負担が生じてしまう。
これについて、原子力損害賠償法についても、政府負担を全廃するか、または過酷事故を起こした電気事業者を精算し、それでも被害者に払われない分についてのみ実施するよう見直す必要があると述べておられます。

むすびのなかで筆者はこのように述べておられる。
政府が原子力発電を優遇する理由は、その諸特性を一覧する限り乏しい。政府が税金により負担してきた一連の支援(立地支援、研究開発支援、安全規制コスト支援、損害賠償支援等)のコストは本来全て、事業者によって負担されるべきであり、それがエネルギー間の公正な競争条件を確保する上で不可欠である。このように原子力発電事業に対する優遇を全て廃止し、それでも電力会社が原子力発電所の新増設や、使用済核燃料の全量再処理や、高速増殖炉実用化路線の護持を望むのならば、政府が万全の保安・安全規制を講じた上で、全面的な自己責任においてやっていただくしかないだろう、それが自由で公正な社会の当然のルールである。(本文より引用)

全くその通りだと思う。

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